ノアン(シュレック)編のシナリオをまとめてみる(長編)

ストーリー翻訳
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まえがき

前回までのあらすじ

メイン17章(リーフ極昼編)で、ノアン(シュレック)は地上に残ったルシア・リー・リーフと行動をともにする。

首席は意識を失っており空中庭園のスターオブライフにいるため、ノアンと直接面識はない。(報告レポートの映像で見た程度)

物資輸送や護衛などレイブン隊に協力するうちに、ノアン(シュレック)とレイブン隊は親しくなる。

特にリーと気が合うようだった。

レイブン隊とノアン(シュレック)は双子との決戦に挑むため、アディレ列車に乗って双子のいる地点を目指す。

しかし、アディレ列車が異合生物の襲撃にあい、ノアン(シュレック)は列車から落ちてしまう。

猛スピードで進む列車から落ちたら命を落とすことは明白であり、誰しもがノアン(シュレック)の死を覚悟したが…。

リーに手を話すように伝えるノアン(シュレック)

今回のシナリオのポイント

・ノアン(シュレック)が列車から落ちたあとの行動。
・ノアンの出自とベラと行動をともにするようになった理由。
・新しい昇格者の登場。
・次回以降イベントの伏線(ビアンカ、リー新機体)

ノアンの名前について

シュレックという名前は偽名であり本名はノアンである。

ノアンはある理由から偽名を使わざるを得ない状況であった。

そのためシュレックという名前で活動していた。

その辺りの経緯は後ほど。

ベラと行動をともにするシュレック(メイン13章ルナ編)

ノアンシナリオ本編

列車から落ちたあと…

長い眠りから覚めたノアン。

記憶を失っており、自分の名前やなぜここにいるのかも思い出せない。

さらに身体には構造体手術が施されていた。

屋外に出ると瓦礫の中に2本の剣が置かれていた。

1つはエネルギーを放出する特殊な剣、もう1つは取り回しの良い短剣。

初めて目にする武器だが、妙に手に馴染む。

側には見覚えのあるカバンも置いてあった。

中を見ると眼鏡が入っている。

眼鏡を手に取るノアン、ついクセで眼鏡をかけてしまう。

ーーー

ノアンが辺りを見回していると、巡回中の空中庭園の構造体隊長に遭遇する。

構造体隊長はノアンを空中庭園所属の構造体だと思ったらしく、所属や部隊名を質問する。

しかし、記憶のないノアンは返答することができない。

構造体隊長によると、最近の激戦で意識海が不安定になり記憶を失う構造体や脱走する構造体が増えているという。

構造体隊長はノアンも記憶を失った構造体であると判断し、近くの拠点まで送り届けた。

拠点につくと、早速補助型構造体がノアンの機体をチェックしてくれた。

意識海のダメージによる後遺症で、一時的な記憶喪失になっているという。

幸い意識海のダメージはそれほど大きくなく、時間がたてば記憶が戻るらしい。

補助型構造体からしばらく拠点で休むように指示される。

首席との出会い

ノアンは拠点にいる間、スタッフの手伝いを率先して行っていた。

多少の医学の知識があったため、負傷した人や構造体の簡単な手当をしていた。

拠点についてから数時間後、空中庭園の人たちが数名拠点にやってきた。

付近の任務を終えたようである。

そこにはレイブン隊の指揮官(首席)の姿もあった。

首席は手を怪我していたので、ノアンが手当を行う。

首席「どこかで会ったことある?」

ノアン「記憶がないのでわかりません。」

首席「見た目が変わったね。」

ノアン「?」

首席はルシアたちのレポートでシュレックの姿を見ていたため、この時点でシュレックであることに気づいていた。

報告では人間のはずだが構造体になっていたので違和感を感じた首席は、ノアンに空中庭園で治療を受けることを提案する。

スターオブライフで治療を受けたほうが早く記憶を取り戻せると考えたからである。

しかし、ノアンはこの提案を拒否する。

ノアンは他人に危害を加えてしまう得体のしれない恐怖が心の奥底にあった。

何より自分より重傷の構造体が多くいるので貴重な医療リソースを使うわけにはいかない。

首席はノアンの気持ちを尊重する。

その代わりに、紙とペンをノアンに渡した。

首席「記憶の断片を紙に書き出していけば記憶を取り戻すヒントになると思うよ。」

ノアンはありがたく紙とペンを受け取る。

当時紙はほとんど製造されていないため、とても貴重なものである。
貴重な紙を渡したのはレイブン隊がお世話になったお礼なのだろう。

ーーー

手当が終わると、首席は次の任務に向かった。

地上では一向に良くならない戦況に失望した構造体の離脱が止まらないという。

地上部隊を立て直すため、英雄である首席は地上部隊の構造体たちを鼓舞するために各地を回っていた。

首席を見送ったあと、ノアンは首席に言われた通り記憶の断片を紙とペンに書き出しはじめた。

セイレーン撃破、オメガファイル回収、双子撃破など数々の功績を上げている首席は人類側の英雄の位置付けになっている。
世論を味方につけているため、ハセン・ニコラ・黒野といった人類側の最重要人物たちも容易に干渉できない存在になっている。

リリアンの提案

しばらくするとノアンのもとにリリアンという補助型構造体がやってくる。

リリアンから「近くに医療施設があり、ちょうど医療ポッドの空きが出たのでそちらに移らないか?」という提案を受ける。

ノアンは自分はそれほど重傷ではないと断るが、半ば強引にリリアンに医療エリアに連れて行かれる。

ーーー

医療施設への移動中、ここでも逃亡兵に関する話題が中心となる。

逃亡兵を始末する粛清部隊の仕事が増え大きな負担になっているという。

先ほど述べた通り、戦況が改善される見込みはなく、地上部隊は疲弊しきっていた。

大気圏まで進出する異合生物が出現して、空中庭園と地上の間での輸送が上手くいっていないことも大きな要因である。

カレニーナ率いる工兵部隊が強力なエンジンを搭載した輸送船を開発しているため、この問題は徐々に改善されつつある。(メイン19章闇カレ編)

リリアンと同じチームにいたタルボットという構造体も行方がわからなくなっているようだ。

タルボットは相棒であったアンナを失ってから自分の力の無さを悔やみ、昇格ネットワークの力に心酔するようになっていたらしい。

大切なものを守るためには手段を選ばないということだろう。

こういう考えを持つ構造体も出ており、空中庭園では大きな問題となっていた。

タルボット救出

ほどなくして医療施設に到着する。

そこには行方不明だったリリアンのチームメイトであるタルボットの姿があった。

タルボットが侵食体の襲撃に合っているので、すぐさま救援に向かうノアン。

タルボットとインコ型補機(右側)

ノアンは戦い方を忘れていたが、武器を手にすると身体が勝手に動き始める。

徐々に戦い方を思い出すノアン。

どうやら以前は2本の剣をメインの武器としていたようである。

ノアンの活躍によりタルボットの救出に成功する。

ノアンはこの戦闘で少し記憶を取り戻す。
以前はアディレ列車の輸送部隊に所属していて最前線で戦っていたことを思い出す。

負傷しているタルボットを連れて医療施設に向かう。

右側がタルボット。インコ型の補機が支給されている。

医療施設にいる技術スタッフにタルボットのメンテナンスを依頼する。

ついでにノアンの機体もチェックしてもらう。

技術スタッフが言うには、ノアンは”人為的”に意識海を乱されているとのことだった。

一時的に応急処置はしたが、また人為的に意識海を乱される危険性があるため注意するように言われる。

ノアンは技術スタッフにお礼を言うと、床に腰を下ろし医療施設の人々を眺めていた。

謎の少女

この医療施設は負傷した難民で溢れていたが、今は負傷者の治療も終わり落ち着きを取り戻していた。

難民の中にノアン同様に記憶を失っている少女がいた。

名前は惑砂というらしい。(日本語訳不明)

惑砂は妙に距離感が近く、ノアンは違和感を感じていた。

他に頼る人おらず不安だと言われたため、ノアンはなるべく一緒にいるようにした。

ーーー

ここでもノアンは首席に言われた通り紙に色々と書き出していた。

自分がアディレ列車の輸送部隊に所属していたことは思い出せたが、どうしても自分の名前だけは思い出せない。

あるきっかけで「ノアン」というキーワードを聞いた瞬間、意識海が一気に不安定になった。

このままの状態では危険なため、技術スタッフはノアンを強制停止することにする。

強制停止に入る直前、1人の男性との会話が脳裏によぎる。

以前会ったことがある人物だが、あまり良いイメージはない。

その後、ノアンは長い眠りにつくことになる。

側には惑砂が付き添い、ノアンの手を握りしめていた。

ノアンの過去(その1)

ノアンは夢(意識海の中)で過去の出来事を振り返る。

登場人物

まず最初に主要な登場人物を列挙する。

①ノアン(当時9歳)

アディレ列車の住人。

両親は以前は上流階級の貴族であったが、ある事件をきっかけに下層送りになる。

絵を描いたり本を読んだりするのが好き。

好きすぎて視力が落ちてしまい、普段からメガネをかけている。

後にアディレの輸送部隊として活動する。

②ジュリー(ノアンの母)

元貴族。

貴族による不当な支配を是正するために、輸送部隊隊長のレイチェルとともにクーデターを計画する。

ジュリーはヒース(貴族)の秘書であったため、様々な資料を改ざんして下層の住人に物資を回したり、武器の調達を支援した。

しかし、計画の途中でヒースにバレてしまい下層送りになる。

その際、顔にひどい傷を負い常にマスクを付けて生活している。

ジュリーも絵を描いたり本を読むのが大好きだが、それだけではアディレで生きていけないことをよく分かっている。

そのため、ノアンには常に「列車で役に立つ技術」を身につけるように言っていた。

③レイチェル

アディレ列車の輸送部隊隊長でありノアンの師匠。

輸送部隊だけでなく、下層部の住民たちからの信頼も厚い。

ジュリー同様に貴族による不当支配を解決したいと考えていたため、ジュリーと手を組むことにする。

ジュリーからのお願いで、ノアンに毎日トレーニングを施す。

レイチェルのおかげでノアンは若いながらも屈強な戦士に育つ。

ノアンに2本の剣の扱いを教えたのもレイチェルである。

列車内の商品保管庫にノアンを連れて行き思う存分本を読ませていた。

武力だけではどうにもならない局面があることを知っているレイチェルは、知識も大きな武器になると信じていたようだ。

④フィールド

ノアンと年が近い少年。

列車で警備兵にいびられているところをノアンが助けたことから仲良くなる。

フィールドの父親は輸送部隊所属で不在がちだったので、2人は常に一緒に過ごしていた。

商品保管庫が2人の秘密基地であり、一緒に本を読んだり将来の夢を語り合ったりした。

脚が悪く、松葉杖を使っている。

誰にも心を開かないノアンが唯一心を許した友人であり、ノアンにとって大切な人である。

⑤バンクフロスト(フィールドの父親)

輸送部隊所属。

バンクフロストとフィールドは製薬工場からの難民。

バンクフロストは製薬工場の情報を上層部に提供することで、下層部でも比較的恵まれた地位にいた。

これを疎ましく思う下層の住民たちも多く、バンクフロストとフィールドへの風当たりは強かった。

⑥ヒース

アディレ列車編で登場したので見覚えがあるはず。

ジャミラ女王(王室)による統治を認めずに、評議会制による統治を唱えている。
※無論ヒースに都合の良い評議会制

当時はヒースの策略により王室の権力は弱まっており、ヒースを支持する貴族が多くいた。

ヒースの独裁に近い状態。

ジュリーとレイチェルの最終目標はこのヒースを仕留めることだった。

母親の死

ノアン9歳。いきなり話が重い。

ノアンの母であるジュリーはクーデターを計画していたことが露見してヒースに捕まる。

レイチェルがいれば匿うことができたが、ヒースはちょうどレイチェルが大規模な輸送任務中で不在のタイミングを狙ってきた。

ーーー

ヒースの警備隊に連行されるジュリー。

ジュリーはここで初めてノアンに素顔を見せて本音を話す。

仮面はノアンを怖がらせないためにつけていたこと。

本当は絵を描かせてあげたいけれど、生き延びて欲しいとのでやりたいことをやらせてあげられなかったこと。

そして自分がいない間はレイチェルを頼るようにノアンに伝えた。

ノアンはジュリーに言いたいことがたくさんあったが、数日後に解放されると聞いていたので母の帰りを待つことにする。

ーーー

しかし、ジュリーは帰ってこなかった。

表向きは病死とされているが、ヒースによる毒殺だった。

この頃からノアンは完全に心を閉ざすようになる。

レイチェルとノアン

ジュリーの死後、レイチェルがノアンの面倒を見ることになる。

レイチェルはジュリーに頼まれていた通り、輸送部隊の入隊テストに合格するためのトレーニングを施していた。

先ほども述べた通り、レイチェルは知識も大きな武器になると考えていたため、ノアンを商品保管庫によく連れて行った。

たくさんの本を読んで知識をつけてもらうためである。

ノアンの生活はトレーニングと読書の繰り返しだった。

ノアンが紙媒体の本にこだわるのは、この原体験からくるのであろう。

商品保管庫には昔母親に読んでもらった本もいくつかあった。

「みにくいシュレック」

ノアンは見覚えのある本に手を伸ばす。

当時のノアンはこの本がお気に入りだった。

自分の境遇や見た目を気にせず、ただ正義に従って行動するシュレックにある種の憧れを感じていた。

母親はこの本を読みながらよく「満足と自尊心」「自分に正直になること」をノアンに話していた。

レイチェルはクーデターの話をノアンにすべきか悩んでいたが、まだ時期が早いと判断しその件については話さずにいた。

フィールドとの出会い

ノアン11歳。

この頃には輸送部隊の一員として働きはじめていた。

遠征は危険なので列車内での事務的な作業が中心である。

ノアンが列車内で作業していると、同い年くらいの少年が貴族側の警備隊にいびられているところ目撃する。

関わったら面倒なことになることは分かっていたが、母親の言葉が脳裏によぎる。

「満足と自尊心」「自分に正直になること」

ノアンは少年のもとに向かう。

ノアン「怪我をしている人をいびるのがお前たちの仕事なのか?」

警備兵「誰だお前、なめたマネするとどうなるかわかってるよな?」

警備兵はこれみよがしに少年に蹴りを入れる。

うずくまって耐えることしかできない少年。

「バンッ!!」

ノアンは警備隊に向かって威嚇射撃を行った。

ノアン「次は脚を狙う。歩けなくなる人の気持ちを理解したほうが良い。」

ノアンの発砲により車両内は大きな騒ぎになる。

輸送部隊のシャナがなんとか仲裁に入り場をおさめた。

シャナが問いただすとどうやらこの警備隊は偽物で、不満を晴らすために正規警備隊の格好をして下層民をいびっていたようである。

偽警備兵はシャナにどこかに連れて行かれた。そして帰ってくることはなかった。

ノアンもシャナに猛烈に怒られた。

「引き金を引くタイミングはよく考えろ」

ーーー

フィールドはノアンに感謝の意を述べる。

この日以来、ノアンとフィールドは一緒に過ごすようになる。

フィールドの人懐こい性格もあり、ノアンは少しずつフィールドに心を開いていく。

話を聞くとフィールドも本が好きらしい。

ノアンは取っておきの場所である商品保管庫にフィールドを連れて行く。

この秘密基地で2人は長い時間一緒に過ごす。

本に関して話あったり、自分たちの過去や未来について話し合った。

フィールドの足の怪我は製薬工場の事故によるもの。

母親はその事故で亡くなっていること。

フィールドは何でもノアンに話した。

バンクフロスト

今は1つだけ悩みがあるという。父親の存在だ。

父親であるバンクフロストは輸送部隊で活動しているが、任務失敗が続いており信頼を失っているらしい。

何故か父親が輸送任務につくと毎回侵食体の夜襲に遭遇するという。

バンクフロストが上流層とつながりがあるため嫌がらせを受けているのでは?とフィールドは考えているようだ。

ーーー

ノアンは輸送部隊の面々から忠告を受ける。

「あまりフィールドと仲良くなりすぎないほうが良い。」

実際、バンクフロストはヒースと取引していた。

フィールドは足を怪我して以来、高額な治療を必要としていた。

治療できるのが貴族層の医者であったため、ヒースに情報*を提供する代わりにフィールドに治療を受けさせていた。

*下層民が隠し持っている物資や武器の在り処など

しかし、バンクフロストの任務を失敗させるのは下層民の仕業ではないという。

常に物資不足の直面している下層民がやるメリットがないのだ。

輸送部隊の面々は上層部が厄介払いのためにバンクフロストを孤立させようとしていると考えていた。

ーーー

それからもバンクフロストの任務は失敗が続いていた。

なんとか信頼を取り戻そうとバンクフロストは焦る。

このままではヒースに見限られ、息子であるフィールドの治療が継続できない。

輸送部隊の推測通り、バンクフロストの任務失敗はヒースが仕組んだ罠であった。

用済みとなったバンクフロストを孤立させ、間接的に葬ろうとしていたのである。

フィールドの失踪

074番駅での輸送任務の日。

これ以上の失敗は許されない。

バンクフロスト追い込まれていた。

フィールドは父親の輸送任務失敗は誰かの罠であり、父親に非はないと信じていた。

それを証明するために、こっそりと輸送部隊の車両に潜り込んだ。

この任務も例のごとく侵食体の夜襲を受ける。

レイチェルはすぐに撤退しようとした。

しかし、バンクフロストは失敗の穴埋めをするためにレイチェルの指示を無視して単独で侵食体と交戦を始める。

放っておくわけにもいかず、他の輸送部隊も交戦を余儀なくされる。

戦闘は20分続いた。

被害が大きくなりすぎたため、物資を全て放棄して輸送部隊は撤退した。

ーーー

そこには物資だけではなく、1人の少年も取り残されていた。

誰にも気づかれず取り残されたフィールド。

松葉杖がないとまともにあるけないフィールドはただ侵食体の餌食になるしかなかった。

ーーー

同時刻、列車。

ノアンはフィールドが見つからないことを不思議に思い、列車中を探していた。

列車内を知り尽くした下層民や輸送部隊の協力を得てもみつからない。

ノアンの捜索は無意味であった。

彼は074番線郊外にいるのだから。

ーーー

しばらくすると襲撃から逃げ延びた輸送部隊のメンバーが列車に戻ってきた。

ノアンはバンクフロストにフィールドが見つからないことを伝える。

バンクフロストはしばらく考え込むと、急いで先ほどの襲撃があったところに戻っていった。

レイチェルはもう間に合わないと制止するが、バンクフロストは制止を振り切り列車を降りていった。

ノアンも続こうとするが、そこはレイチェルに全力で止められた。

ーーー列車発車時刻。

結局、バンクフロストもフィールドも戻らなかった。

ノアンは自分の力のなさを悔やんだ。

自分にもっと力があり、バンクフロストの部隊に入っていれば何か変えられたのではと。

アディレ列車が大きな音を立てて動き出す。

ノアンは次に074番線に来た時に必ず探し出すと誓った。

ベラとの出会い

母親の死から1年後、ノアンは輸送部隊の入隊テストに合格して、正式な隊員となった。

近接戦闘は特に優れており、輸送部隊隊長レイチェルに匹敵するほどであった。

まだ年齢は17歳と若かったが、輸送部隊の重要任務を任されるようになる。

ノアンは輸送先の任務で初めてベラに会う。

ベラはレイチェルと面識があるらしく、クーデター用の武器を提供する立場にあった。

ノアンはレイチェルの代わりに何度かベラと取引をしていた。

この時点では2人はまだただの取引相手であった。

昇格者たちの動き

ノアンは長い眠りから意識を取り戻す。

惑砂はずっとそばにいて手を握ってくれていたらしい。

医療施設の外ではタルボットと他の構造体が口論になっていた。

タルボットはいよいよ耐えられず、昇格ネットワークの選別に向かおうとしていた。

タルボットは以前昇格者に会っており、いずれ彼が迎えに来ると言っている。

いつも通りのロランである。

ロランは今もヴォネガットと取引を続けており、昇格者の選別にふさわしい人を探していた。

この取引にはやはりルナが絡んでいる。

ルナは月面から開放された後、再び行方がわからなくなっている。
※詳細はメイン19章のまとめ参照

ロランの側には見覚えのある構造体がいた。

リリアン、わるいやつ。

ーーー

ノアンは列車から落ちたあとのことを少し思い出していた。

・列車から落ちて瀕死の状態になる
・パニシングに感染
・リーフ(極昼)のオメガウェポンのおかげで感染を回避する
・ヴォネガットに拾われる
・第210号都市に連れられて”ある人物”に改造を施される
※図らずもノアンが憧れていた仮面ライダーと同じ構図に。

ざっとこんな感じである。

ーーー

ヴォネガットは昇格者の”ある人物”にノアンの処遇を委ねる。

ハイジは「本当に”彼”に任せて大丈夫でしょうか?」と少し不安げなようだ。
※”彼”といっているところに注目

ハイジさん、はよプレイアブル実装

”彼”はノアンを引き取り、改造手術を施した。

”彼”はノアンという作品に惚れ込み、一緒に家族になるように伝えるがノアンに拒否される。

「今回もダメか」といいノアンの記憶をリセットした。

ーーー

”彼”はとある構造体と連絡をとっていた。

ヴァネッサの部隊にいるテセである。

やり取りの詳細は明かされていないが、テセも”彼”の作品らしい。

テセは無関心な表情で指揮官(ヴァネッサ)とチームメイトを見つめていた。

ホワイトスワン小隊になにかあったのかもしれない。

医療施設襲撃

しばし過去の記憶を思い出していると医療施設の中が騒がしくなる。

医療施設に赤潮が接近しているようだ。

医療施設の構造体たちは昇格者と接点のあるタルボットとノアンの2人が原因だと思い、施設から追い出そうとする。

リリアンが止めに入りその場は収まったが、ノアンは自分が原因かもしれないという疑念を持っていた。

少なくともここにいては赤潮に飲まれるだけなので、ノアンと構造体たちは一時的に協力して異合生物の撃退に向かう。

ーーー

なんとか侵食体を撃退するが、戦闘の最中にノアンは侵食体をコントロールするという「昇格者特有の力」を発揮してしまう。

これを見た構造体たちはノアンを昇格者と断定、攻撃を開始する。

ノアンは抵抗しなかった。

実際に昇格者の力を使ってしまった以上、自分が昇格者であることを否定できない状態でいた。

ノアンは徐々に自分の力を制御できなくなっていた。

このままでは医療施設の人たちに危害を加えてしまうと思い、その場から離れる。

ノアンは構造体たちが追ってこれない赤潮の中に逃げていった。

ーーー

1人で赤潮に向かおうとするノアンの元に、タイミングよく惑砂がやってくる。

ノアンは近づかないように警告するが、惑砂はためらわずノアンの手を握った。

その瞬間、当時の記憶が更に鮮明に蘇ってきた。

ノアンを改造した”彼”は惑砂であった。

惑砂は自分の作品であるノアンに一緒に来るように言う。

一緒に来れば力をコントロールする術を授けると。

惑砂によると、ノアンの記憶が消されるのは4回目らしい。

つまり列車から落ちたあとの記憶を探す旅はこれで4回目になる。

記憶を取り戻すと毎回ノアンの意識海が暴走してしまうため、強制的にリセットしているという。

「4回目は成功させよう、シュレック。」
「私の家族になってくれるまであなたに付き合う。」

そういってノアンの手を握る惑砂。

惑砂と手を握ったノアンは再び意識を失う。

ノアンの過去(その2)

作戦前夜

場面はクーデター前日の夜。

目的は不当な支配をしている貴族、ヒースの打倒である。

クーデターは輸送部隊主導で行われる。

この頃はジャミラ女王(王室)の力は弱く存在感が薄い。
王室よりもヒース側につく貴族が多かった。

作戦前夜、レイチェルはこれまで秘密にしていたことをノアンに話す。

輸送部隊の任務でトラブルに巻き込まれた時、当時貴族側であったジュリー(ノアンの母親)に助けられたこと。
それがきっかけで2人は友人になったこと。
貴族の不当支配を是正しようとして2人でクーデターを計画し始めたこと。
かつてのジュリーは今のノアンそっくりで本を読んだり、絵を描いたりするのが大好きだったこと。

レイチェルはジュリーの昔話をできるだけ多く話した。

ーーー

珍しくレイチェルがワインを飲んでいる。

最後の夜になるかもしれないから許せと言っている。

レイチェルは夜盲症で夜目が効かない。

ノアンは髪の毛が真っ黒だから夜間の作戦でどこにいるかわからなくなると言っていた。

いっそのこと黒髪を虹色に染めてくれと茶化すレイチェル。

そんなこと言いつつ、下戸のレイチェルはワイン1杯を飲んですぐに寝てしまった。

ノアンは1つだけ後悔していることがあった。

5年前にフィールドが行方不明になってから、一度も074番線に捜索に行けていないことである。

命は惜しくないが、フィールドにお別れを言えずに終わることが悔やまれた。

作戦当日

輸送部隊は二手に分かれて作戦を展開した。

貴族車両(前方)を直接襲撃するレイチェルの部隊。

下層車両(後方)にいる人達を保護し撤退ルートを確保するシャナの部隊。

レイチェルの次に頼れるシャナ姉

ノアンはシャナの部隊に加わった。

序盤は輸送部隊が優勢に展開をすすめる。

貴族と比べて下層民は車両の隅々まで知り尽くしているため、至るところに罠を仕掛けていた。

チープな罠ではあるが、混乱した状況下では非常に効果的だった。

さらに、武器商人から仕入れた武器を至るところに隠しておくことで、継戦能力の面でも貴族警備隊を圧倒した。

しかし、ここで戦局が一変する。

貴族側のヒースは黄金時代の対人兵器を投入する。

これは王室の許可がなければ使用してはいけないが、許可なしでヒースが勝手に使用した。
アディレ列車自体を破壊しかねないので完全にご法度である。

レイチェルも流石にこの兵器を出してくるとは想定していなかった。

これによりレイチェル率いる前線部隊は壊滅、撤退を余儀なくされる。

レイチェルから撤退の指示があり、シャナ率いる後方部隊も撤退を開始する。

それ以降、レイチェルとの通信は途切れてしまった。

シャナたちは予め確保しておいた撤退ルートで列車後方まで退避する。

レイチェルとの最後の訓練

アディレ列車内は先ほどまでと打って変わって静寂に包まれていた。

何か様子がおかしい、シャナがそういった瞬間、列車で大きな爆発があった。

先ほどの対人兵器が暴走して一部の車両を破壊してしまったようだ。

列車は真っ二つになり停車する。

列車には甚大な被害が発生しており、クーデターどころではなくなった。

貴族層にも大きな被害が出たようだ。

この爆発は下層民・貴族含め1,000人以上の死者を出したという。

ノアンは依然として連絡の取れないレイチェルを心配して、車両の前方に向かって走り出した。

ーーー

雪が舞い散る中、ようやくレイチェルと再開することができた。

レイチェルは左手を失い、額から出血していた。

レイチェルは意識が朦朧とする中、ノアンの存在に気づく。

ノアンはレイチェルを医療設備のある車両に連れて行こうとするが、すでに手遅れな状況であった。

ーーー

レイチェルはノアンに銃を渡す。

最後の訓練だと言い、自分を撃つように命令する。

今回の首謀者である自分の首をヒースに持っていけば、ノアンの命を助けられると考えたのだろう。

ノアンはレイチェルが助からないことは分かっていた。

列車の医療設備も破壊され、輸血用の血液もない状態。

これまでの戦闘経験からも、この失血ではもうもうもたないと感じていた。

このまま苦しませるわけにはいかない。

レイチェルを首謀者としてヒースに遺体を引き渡したらどうなるか…。

ーーー

ノアンはレイチェルから銃を受け取る。

レイチェルの尊厳を守るために。

ノアンはレイチェルの遺体を丁寧に埋葬した。

ーーー

その後、ノアンはクーデターに加担した1人として警備隊に拘束される。

ひどい尋問があっても、レイチェルのことは決して話さなかった。

拘束14日目。

とある構造体がノアンの元へやってくる。

ノアンの様子を見に来たようだ。

「王室としてヒースの暴走を止められなかったことを詫びる」

ジャミラ女王の言葉を伝えて去っていった。

ジャミラ vs ヒース

数日後。

アディレ列車には空中庭園から派遣された使者がいた。

アディレ列車が機能しないと物資輸送に大きな影響が出るため、空中庭園も事態を重く見ていた。

空中庭園の使者同席のもと、アディレ内の各代表が集まって今回の事件について臨時議会が開かれた。

ジャミラ女王
アストン
ヒース

ジャミラ女王(王室)、ヒース、有力な貴族、輸送部隊、技術組合等々様々な面々が一堂に会する。

重要参考人としてノアンもその場に呼ばれていた。

ヒースは今回の一件は王室が輸送部隊と結託して貴族側の体制崩壊を狙ったと訴える。

今回の一件を王室の責任にして、完全に列車内の権力を掌握しようとしていた。

しかし、ノアンの発言で状況は一変する。

・王室と輸送部隊に繋がりはない。
・不当に下層民に圧力をかけているヒースだけがターゲットであり、他の貴族に対して敵意はない。
・ヒースが無断で対人兵器を使用し、アディレ列車は大きな被害を受けた。
→レイチェルから証拠として通信記録を預かっていた。

今回は貴族側にも大きな被害が出ており、対人兵器を無断で使用したことに反発する貴族は多かった。

その証拠がノアンの手にあるということで、貴族たちはヒースを糾弾しはじめた。

結論として、「輸送部隊のクーデター」と「ヒースによる対人兵器使用」が問題視され、それぞれ裁きを受けることになった。

輸送部隊はクーデターに参加したものを除いて再編成された。

ヒースは権力を失い、いち貴族に成り下がった。

これ以降、王室がアディレ列車を率いていくことになる。

なんとなくジャミラたちが王室復権を果たすために一連の事件を起こしたような気がする。
策士のジャミラならやりかねない。

列車から出るノアン

ノアンはクーデターに加担したため、輸送部隊を離れることになった。

そこにヒース直属の警備兵がやってくる。

自分のシナリオを狂わせたノアンに対してヒースは怒っていた。

報復としてノアンは警備兵から撃たれ、そのまま雪原に放り出された。

ーーー

瀕死のノアンを救ったのは常羽であった。(ジャミラ女王の指示)

近くの医療施設にすぐに運ばれたため、なんとか一命をとりとめた。

ヒースがアディレ列車にいる以上、列車に戻るのは危険だと伝える常羽。

その代わり、半年ほどこの拠点で生活できるように資金面で支援するという。

ジャミラがここまで輸送部隊の面々をサポートするのは王室復権に利用したことの償い?

ノアンは常羽に言われた通り半年間ここの拠点で過ごすことにする。

アディレ列車のクーデターの件はこの拠点にも伝わっており、レイチェルやノアンの名前も首謀者としてちらほら聞こえてくる。

この頃からノアンは自分の名前を隠すようになった。

ーーー

回復したノアンは拠点の手伝いをはじめる。

元々輸送部隊の最前線で戦っていたノアンは至るところで重宝された。

物資の管理、輸送部隊の護衛、簡単な医療行為もこの拠点で学ぶことになる。

身体は順調に回復していったが、右目の傷だけは痒くて掻いてしまうクセがあった。

その度に古傷が開いて医療スタッフに怒られていた。

ベラとの再会

半年後、ノアンは拠点を出ることにする。

フィールドを探しに074番線に行くためである。

ノアンはこの頃には拠点で重要なポジションにいたため引き止められたが、丁重に断り旅に出た。

旅の途中で偶然ベラと再開する。

ベラは武器商人をやめ、今は実母を探して旅をしているという。

人探しは人手が多いほうがいいということで、半ば強引にノアンはベラと一緒に旅をすることになる。

ベラはここで初めてノアンに名前を聞く。

これまでは武器取引相手にすぎなかったため、「レイチェルの代理」と呼んでいた。

ノアンは本名を明かすことを躊躇する。

少し考えたあとノアンは自分の名を「シュレック」と名乗った。

昔母親と一緒によく読んだお気に入りの本の主人公の名前である。

ベラはレイチェルからノアンのことを聞いていたため、すぐに偽名と気づいたが深くは追求しなかった。

ーーー

2人はまず074番線に向かった。

ベラは旅の途中でよくシュレックに絵を描いて欲しいと頼んだ。

レイチェルからノアンは絵が上手と聞いたからである。

シュレックは拒否していたが、ベラの強引さに負けて渋々絵を描くことに。

最初の作品はベラの肖像画である。

ベラからいくつか無茶な注文があり少し誇張された部分もあるが、シュレック自身もいい出来だと思った。

ベラはこれをとても気に入ってカバンに大切にしまった。

次はベラの母親を描いて欲しいという。

「人探しには似顔絵が無いと話にならないでしょ」と、これまた強引にベラに押し切られる。

以前描いたベラの肖像画をベースに、年相応にアレンジしたベラの母親の絵が完成した。

この作品もベラは大いに気に入って喜んでくれた。

ーーー

ベラの明るい性格に影響され、ノアンも徐々に心を開いていく。

抑圧されていた本当にやりたかったことを存分にできて、それを喜んでくれる人がいる。

ノアンはこの頃から少しずつ笑うようになった。

シュレックとゴーグル

074番線を目指して1年。

かなり距離があるのであと半年程度はかかる。

この頃には2人はいいコンビになっていた。

シュレックも18歳になり、だいぶ大人びた姿になっている。

シュレックの知識や戦闘力は旅を安全に進めるために欠かせないものであり、ベラの明るい性格は先の見えない旅を続けるために欠かせないものであった。

旅の途中、ベラはシュレックに度入りのゴーグルをプレゼントした。

その姿を見て爆笑するベラ。

シュレックはメガネの方がいいというが、ちょうどいいメガネが見つからず仕方なくゴーグルを付ける。

ベラはあえてゴーグルをプレゼントしていた。

シュレックが右目を掻いて古傷が開くことがあるので、目を保護するためにゴーグルにしたのである。

母親の情報

ようやく074番線の近くまできた2人。

保護区域にいる人達にシュレックの描いた母親の似顔絵を見せて回る。

すると、保護区域スタッフの1人が絵の女性に見覚えがあると言った。

当時、怪我をしている子どもを抱えてこの保護区域に来たという。

保護区域スタッフに頼んで当時の記録を探してもらう。

記録によると4年前の9/28に保護区域スタッフとして働いていた記録が会った。

名前はエレナ・ベラ。

保護区域を出たあとはアディレ列車に乗っていると記録されている。

保護区域ではアディレ列車の現在の状況も知ることができた。

ヒースは完全に失脚し、ジャミラ女王が列車を統治しているという。

おそらくメインストーリー9章「アディレ列車編」の内容

フィールドとの再会

2人は074番線に到着する。

ここで列車の到着を待ち、ベラの母親を探すことにした。

列車の到着までしばらく時間があったため、シュレックはやることがあると言って1人で駅の外に出た。

7年前に失踪したフィールドを捜索するためである。

付近の森を捜索するノアン。

しばらく歩くと見慣れた車両があった。

朽ち果てたアディレ輸送部隊の車両である。

周囲には物資が散乱し、激しい戦闘があったようだ。

ノアンは丁寧に周囲を探すと、フィールドが使っていた松葉杖を見つける。

側には白骨化した遺体もあった。

おおよそ察しはついていた。

父親であるバンクフロストの名誉を取り戻すために、こっそりと輸送車両に乗り込んで父親を陥れようとしている連中を探ろうとしたのだろう。

しかし、運が悪いことにフィールドは誰にも気づかれずにその場に取り残された。

当時の後悔が蘇る。

ーーー

フィールドの遺体の側には満開の花を咲かせた梨の木が生えていた。

「死んだ命は新しい命に変わる」

ノアンは梨の木に語りかけた。

「久しぶりフィールド。やっと君にお別れを言うことができたよ。」

ノアンの中で色々と決着がついたのだろう、自然と表情が和らいだ。

ノアンはフィールドの遺体を丁寧に埋葬し、改めて感謝の意を伝えた。

その後の2人

ベラの元に戻るシュレック。

ベラも情報収集しており、あらたな情報を得ていた。

ベラの母親は3年前に病気で亡くなっていた。

母親と親しかった人から日記を受け取るベラ。

「革命が上手く行けばベラを迎えに行く。」

ベラの母親もアディレ列車のクーデターの支援者だったようだ。

ベラはそれほどショックを受けていなかった。

列車では生き残る人の方が少ないのだから。

二人は数日間074番線で過ごした。

お互い自分の中で決着がついてしまったので、次の目的地もない。

しかし、2人はずっと旅を続けてきたため、どこかに留まるというのは性に合わなかった。

2人はスカベンジャーとして再び旅にでる。

ーーー

ベラが赤潮に飲まれてからもシュレックは旅を続けていた。(メイン17章リーフ極昼編)

今度の相棒はボーダーコリーである。

旅の途中でオブリビオンと出会い、戦闘の腕を買われて物資輸送や護衛任務を行っていた。

双子が登場したあとは、レイブン隊と行動をともにし、作戦に協力した。

しかし、アディレ列車で双子がいる場所に向かう最中に列車から落ちてしまう。

ここでルシア、リーフ、リーの3人と出会う。
特にリーと意気投合して親しい関係になった。

過去を全て思い出したノアン。

意識海の中で惑砂から「医療施設にお土産を置いてきた」と伝えられる。

惑砂の狙い

惑砂の言葉で意識が戻るノアン。

医療施設に危険が迫っていると判断し、すぐに来た道を引き返す。

医療施設はすでに侵食体の襲撃にあっており、タルボット以外は全滅していた。

唯一の生き残りのタルボットを助けるために侵食体を次々と倒していく。

戦闘のさなか、タルボットの意識が完全に汚染されるという最悪の自体に陥る。

ノアンは仕方なくタルボットに止めをさす。

周囲を見渡すノアン。

自分が医療施設にこなければこんな悲惨なことには…。

ーーー

フィールド「将来何がしたい?」

ノアン「みんなを守れるヒーローになりたい」

ーーー

かつての夢とは裏腹に、今では周囲に害をなす存在になってしまった。

このまま放っておいたら自分の力をコントロールできずに、さらに大きな被害をもたらしてしまうかもしれない。

しばらく悩んだ後、ノアンは力をコントロールする術を学びに惑砂のもとへ向かう。

この一連の事件はノアンを絶望させて昇格者側へいざなうための演出だったと思われる。
医療施設への移動はリリアンが提案したので、リリアンも一枚噛んでいる状況か。

首席 vs 惑砂

侵食体との連戦のためノアンの身体はボロボロだった。

視覚聴覚モジュールも少しおかしい。

??「止まれ!!」

何やら背後から声が聞こえるがよく聞こえない。

構わず進むノアン。

「バンッ!」

誰かが後方から発砲したようだ。

ノアンが振り向くとそこには首席の姿があった。

首席「最後の警告だ!動くな!!」

ノアン「最後の警告というのなら、次はここをしっかり狙ってください。」

そういってノアンは胸の装甲の一部を強引に取り外す。

ノアンの身体からはパニシングが溢れ出しており、もはや昇格者と見分けがつかなくなっていた。

首席はまだ間に合うと思いノアンに話しかける。

首席「この現場の状況は?君は昇格者なのか?」

ノアン「…そうかもしれない。」

曖昧な返事をするノアン。

ノアンは今の心情を吐き出した。

「自分の中にコントロールできない何かが芽生えている」
「これ以上他人を傷つけたくない」
「そのために、せめて自分の力くらいコントロールできるようになりたい」

首席がノアンに話す。

「これまで何人か君と同じような人を見てきた」
「誰も傷つけたくない気持ちはよく分かる」
「ただ力をコントロールする方法は他にもある」

そう言って、「空中庭園に一緒にこないか?」とノアンに提案する。

ノアン「空中庭園にいくことで誰かを傷つけてしまうかもしれない。」

首席「そのボロボロの身体で何ができる?それに空中庭園のエリート部隊は想像より強いぞ。」

首席は冗談めかして話した。

ノアンはリーから首席の話を何度か聞いていた。

彼があそこまで言う人物であれば信用できる人だろう。

この人に頼ってみるのもいいかもしれない。

ノアンは首席と一緒に空中庭園に行くことにする。

そこに突然惑砂が現れる。

惑砂「ノアン、あなたは私の家族だから行ってはダメ。」

首席が来ている服の部隊章を見る惑砂。

惑砂「それはレイブン隊の紋章…。」

惑砂「あなたがヴェンジの後任ですか…。」

惑砂はノアンから短剣を奪い、いきなり首席に襲いかかった。

首席は射撃で応戦するが弾道を読まれているようで全く当たらない。

惑砂の短剣が首席の喉元に届こうとした時、ルシアの刃が惑砂の短剣を弾いた。

ルシアは惑砂と面識があるようだ。

ルシアから惑砂の情報を聞く。

・旧レイブン隊指揮官ヴェンジとつながっていた昇格者。
・か弱い姿をしているが戦闘能力が非常に高く何度も苦戦した。
→最後に仕留めそこねている。
・変装することができる。性別は男性。
→ラミアほど精度は高くないらしい。
・変装しても胸元にある飾りは変わらないので、知っている人ならばすぐに見分けがつく。

惑砂は人間とパニシングを共存する方法を探しており、今は仲間を探しているという。

無駄な戦闘は避けたいというが、ルシアはかまわず斬りかかる。

惑砂はルシアの視覚モジュールをジャックしてルシアの斬撃を回避した。

首席がすかさずカバーの射撃を行うが、それも読まれていてかわされる。

2人のコンビネーションをたやすくかわす惑砂、ルシアの言う通り戦闘能力が非常に高いようだ。

ーーー

空から大きな蛇のような機械が降りてくる。

惑砂が言うには「折り鶴」という名前らしい。

折り鶴は椅子の形に変形して、惑砂をのせて姿を消していった。

呆気にとられる首席とルシア。

側ではノアンが倒れていた。

先ほどの視覚モジュールジャック時に意識海が不安定になったようだ。

首席はルシアに増援を呼びに行くように指示する。

そして自分はノアンの意識海を安定させることに集中する。

ここで惑砂の過去が少し明らかになる。

・惑砂は先天性の障害のため孤児院に送られた。
・孤児院の環境はひどく、地獄のような場所だったらしい。
・パニシングの災禍のおかげで孤児院(地獄)から解放されたため、パニシングに感謝している側面を持っている。
・そういった経緯もあり、人間とパニシングが共存する方法を模索していた。
→赤潮に取り込まれることは死ぬことではなく他者との垣根がなくなった新たな生命体への転生と考えている。エヴァの人類補完計画?
・惑砂が大切に抱えているものはこれまで赤潮に取り込まれていった人たちの遺品である。

ノアン vs 惑砂

ノアンは気づくとある場所にいた。

記憶を失うと毎回ここに戻ってくる。

おそらく惑砂が作り出した空間だろう。

ここに来るのは4回目だが、今回は記憶を失っていない。

今回のボス

惑砂はノアンを引き込もうと執拗に追いかける。

様々な姿に形を変えてノアンに迫りくる。

ーーー

なんとか惑砂を退けるノアン。

しかし、必死に出口を探すがなかなか見つからない。

諦めかけるノアンの元に母親のジュリーがやってくる。

今回はこれまでとは違う。

ノアンは過去の記憶、そして名前を取り戻している。

他にもレイチェル、フィールド、ベラ…。

ノアンにとって大切な人たちが道しるべとなり出口を示してくれる。

無事に出口にたどり着くノアン。

大切な人たちにきちんとお別れを言えなかったノアンは、あらためて感謝とお別れの言葉を伝える。

迷いの吹っ切れたノアンに惑砂の罠は通用しなかった。

ノアンは惑砂の術中からの脱出に成功する。

ーーー

一方その頃、ノアンの意識海を安定させるために残った首席のもとに惑砂が再び現れる。

ノアンに逃げられたため、今度は首席に攻撃を仕掛けるようだ。

しかし、惑砂の攻撃は意識を取り戻したノアンに防がれる。

そこに増援を連れてきたルシアも戻ってくる。

流石に分が悪いと判断した惑砂は再び消えていった。

ーーー

空中庭園への移動中。

ノアンは首席に感謝の意を伝える。

大切な人たちにきちんとお別れを言うことができたと。

そしてここで初めて名前を名乗る。

首席「君の名は?」

ノアン「シュレック…いやノアンです。」

ーーー

空中庭園に戻る最中、ルシアと今回の一件について話をする。

今回のノアンの一件は「首席率いる執行部隊」と「ビアンカたち粛清部隊」を分離するための罠の可能性がある。

実際、ビアンカたちと離れてから粛清部隊に大規模な襲撃があり、ビアンカが重傷を負っているという報告があった。

首席は「粛清部隊がターゲットになっている可能性がある、動向に注意されたし。」と報告書に追記した。

帰還

ノアンが空中庭園に到着してから数日後。

アシモフはノアンの身体を綿密にチェックしていた。

アシモフが言うには、ノアンの機体は他の授格者や構造体と違う特性を持っているらしい。

昇格ネットワークと特殊なリンクを確立しつつ、自我を保っている。

すなわち昇格ネットワークの力を使える状態であるという。

昇格者でもなく授格者でもない新しい特性をもった存在。

黒野が喜びそうな機体だ。

アシモフはオメガウェポンを搭載したリーの特化機体に応用できるといい、ノアンの機体の研究をさらに進めた。

リー新機体!

ハセンは「ノアンの監視を強化した方がよいのでは?」と提案するが、アシモフはいくつか保険をかけているので問題ないという。

何より研究に非常に協力的なので、拘束するような野暮な真似はしたくないらしい。

アシモフはノアンの運用についていくつか忠告した。

・昇格者の影響を受けると意識海が不安定になるため、昇格者と遭遇する任務は避けたほうがいい
・意識海を安定させられる優秀な指揮官の部隊に配属させたほうがいい(首席orシーモンの二択)

ーーー

数日後。

ある日の午後、首席とノアンは広場で偶然会った。

どうやら塗装を少し変えたいらしい。

興味本位で首席も同行することに。

ーーー

途中でリーと再会する。

会話はぎこちなかったが、ノアンと再会できたリーは嬉しそうにしていた。

ーーー

芸術協会。

ノアンの要望は「髪の毛を虹色」にすることだった。

芸術協会のスタッフは戸惑いながらも要望を受けつける。

これは決してふざけているわけではない。

アディレ列車のクーデターの前夜、レイチェルが茶化すように「髪型を虹色にしてみろ」と言ったのを思い出したからである。

ーーー

しかしこれでは任務で目立ちすぎる。

リーは任務に支障が出るからやめたほうがいいとバッサリ言い放つ。

仕方なく元に戻すノアンであった。

ーーー

ハセンはアシモフのアドバイスに従い部隊を編成した。

空席となっていた寒羊部隊を再編成し、指揮官をシーモン、そこにノアンを配置した。

シーモンの能力を持ってすればノアンの意識海を安定させることも容易だろう。

<寒羊部隊>
指揮官:シーモン
隊長:パルマ
隊員:リリアン、ノアン

さてここで1つ問題がある。

隊員のリリアンは昇格者と繋がっている可能性がある。

今後は惑砂の手先としてノアンの監視役として行動するのだろうか。
→ホワイトスワン小隊のテセも同じような位置付け?

いずれにせよ、昇格者の手は空中庭園の深いところまで届いていることには変わりない。

ーーー

・リリアンの動向
・テセ(ホワイトスワン小隊隊員)の動向
・ビアンカたち粛清部隊の動向
・リー特化機体

今後はこの辺りに注目したい。

おわり。

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